ものづくりとAI
日時:2025年4月25日(金)13:30~17:00
申し込み/状況 参加人数: 62人
■ 開催日時: 2025年4月25日(金)13:30~16:50 ※受付開始 13:20~
※会場準備のため13:20まで入場はできません
■ 申込締切日: 2024年4月18日(金)
会場定員(70名)・オンライン定員(70名)
■ 例会担当幹事 :株式会社堀場製作所 船田 紘平氏/株式会社イシダ 谷口 幸雄氏
B棟 立命館いばらきフューチャープラザ1階 カンファレンスホール
〒567-0871 大阪府茨木市岩倉町2
■ Zoomのインビテーションはログイン後に出欠入力すると、最下部の「イベント回答者用情報エリア」に表示されます。
立命館いばらきフューチャープラザ
B棟 立命館いばらきフューチャープラザ 西側出入口から入場ください
駐車場はありませんので公共交通機関でお越しください
JR茨木駅東口より歩行者専用道にて門まで徒歩約 5分、門より徒歩3分 計8分
■ お問い合わせは 関西設計管理研究会 事務局長 河添 俊幸 宛 コンタクトフォームから問い合わせください。
13:30~13:40 | 会場案内 ご挨拶 会長 垂水伸輔 氏(株式会社LIXIL) |
---|---|
13:40~14:30 | 【特別講演】 類似図面検索をはじめとする製造業DXスタートアップのアイデア 株式会社日経BP 日経クロステック/日経ものづくり 木崎 健太郎氏 CAD/CAM/CAE、PLM、ERPといった、長らく定着した製造業DX関連の用語では表現しきれないITサービスを提供するスタートアップがここ10年で大きく増加した。その代表格がAI(人工知能)による類似図面検索機能を伴う図面管理サービスだ。以前設計したのと同じような部品を再度設計してしまい、生産設計も部材の手配も改めてやり直すという無駄の削減は、1990年代に登場したPDM(製品データ管理)システムの目的の1つでもあった。30年間なかなか進まなかった課題解決を、大手に限らず多くの企業で本格的に進められるようになっている。 |
14:30~14:40 | 換気・休憩 |
14:40~15:30 | 【研究発表1】 Autodesk AI概要およびオートデスク製品群による設計・製造業務でのデータ活用について オートデスク株式会社 日本地域営業統括 技術営業本部 設計・製造ソリューションエンジニア 前原 幸司 氏 2023年にオートデスクが発表したAutodesk AIの概要や最新動向について紹介するとともに、DXの実現に向けて設計・製造業務でのデータ活用に貢献できるオートデスクソリューションについてご紹介します。 |
15:30~15:40 | 換気・休憩 |
15:40~16:30 | 【研究発表2】 自動車の衝突安全とその現状 関西大学 社会安全学部 伊藤 大輔 教授 自動車の衝突安全では,衝突時の自動車の変形と運動,シートベルトやエアバッグなどを上手くコントロールして人体に加わる衝撃を緩和し,傷害の発生防止や軽減を目指す.また,そのためには人体の衝撃耐性やそれを評価するための衝突ダミーに関する研究も不可欠である.本講演では,これまでの自動車衝突安全の歴史と現状について紹介する.
|
16:30~16:40 | 次回例会案内 |
16:40~16:50 | 会場撤収・退出 |
17:00~19:00 | 懇親会
|
【特別講演】類似図面検索をはじめとする製造業DXスタートアップのアイデア
株式会社日経BP 日経クロステック/日経ものづくり 木崎 健太郎氏
類似図面検索サービスと製造業DX関連のスタートアップについて説明する。特に、富士油圧精機(前橋市)による類似図面検索システム「CADDi Drawer」を2022年に導入した事例を紹介し、その成果として、作業効率の向上、見積もりの精度向上、生産現場での図面確認の改善、営業活動の効率化、設計の重複作業の削減などを挙げている。そして、何より驚いたことは設計部門からもし過去に発行された同一図面が新規発行された場合は、ボツとすることを設計部門と正式運用として取り決めていたことである。また、導入前の図面管理の課題として、大量の紙の図面の保管と検索の困難さを指摘している。
【研究発表1】 Autodesk AI概要およびオートデスク製品群による設計・製造業務でのデータ活用について
オートデスク株式会社 日本地域営業統括 技術営業本部 設計・製造ソリューションエンジニア 前原 幸司 氏
製造DX協会の取り組みと、AIの企業における重要性について説明する。グローバルな調査結果によると、多くの企業が10年後にはAIが不可欠になると考えており、すでに半数以上の企業がAI導入目標を達成または達成に近いと報告している。しかし、日本企業は他の先進国と比べてAI導入に慎重な傾向があることが指摘される。
【研究発表2】 自動車の衝突安全とその現状
関西大学 社会安全学部 伊藤 大輔 教授
自動車の衝突安全について講演し、交通事故の現状と高齢者の事故リスクの高さを説明する。衝突安全技術の歴史と進化、予防安全技術と衝突安全技術の違い、そして車体構造設計の重要性について詳しく解説する。また、シートベルトやエアバッグなどの安全装置の役割と、各国の安全基準の違いについても触れ、衝突安全の基本的な考え方を紹介する。
<まとめ>
オートデスクAI、自動車の衝突安全、類似図面検索システムの活用事例と製造業DXの動向についての発表があった。
オートデスクAI
オートデスクは15年以上前からAIに取り組んでおり、「強化」「自動化」「分析」を柱にAutoCAD、Fusion 360、Maya等の製品にAI機能を実装している。設計製造業のデータ活用事例として応力解析、工場レイアウト検討、点群データ連携などを紹介。3Dデータ活用にはPDMシステムによるデータ管理が重要であると強調。
自動車の衝突安全
関西大学伊藤先生による講演。交通事故の現状、安全技術(予防安全と衝突安全)、歴史、評価方法、最新研究事例を紹介。高齢者の事故対策の必要性、衝突実験の実際、ダミー人形を用いた評価方法、CAEの活用、人体モデルTHUMS、AIを用いた傷害リスク予測などを解説。今後の課題として、新たな移動手段の安全性確保、AI技術の活用などが挙げられた。
類似図面検索システム
富士油圧精機によるCADDiDrawer導入事例を紹介。導入により製造技術、製造、営業、設計部門の業務効率が大幅に向上。クラウドベースの類似図面検索システムの種類と特徴、仕組み、製造業DXスタートアップの動向などを解説。日本型DXは現場の創意工夫を重視したボトムアップアプローチが重要であると提唱。
製造業DX
2010年代以降、クラウドサービスを提供する製造業DXスタートアップが急増。AI、データサイエンス、ローコードなどの最新技術を活用し、システム化が難しかった業務に対応。スタートアップのサービスはボトムアップアプローチを支援し、トップダウンのERPやPLMを補完する役割を担う。
結論
類似図面検索システムをはじめとするスタートアップのサービスは、製造業のDX推進に重要な役割を果たす。クラウドを活用した低コスト導入、最新技術による業務効率向上、現場ニーズへのきめ細かい対応が可能。日本型DXにおいて、ボトムアップでの改善を促進するスタートアップのサービスの重要性は高まっている。